9801 9821 HDD 換装 SSD化 その2
前回に続き、98のメンテナンス。
データのコピーに問題があった。
一台のマシンにHDDが2台接続できない。
そこでRS232-Cでつなぐことにした。
昔、MAXLINKと言うソフトがあった、RS232-Cやパラレルポートを利用して、2台のコンピューターでファイル交換をするソフトだった。
今でも、販売している。
しかし、2回と使うことのなさそうなソフトを購入するのも躊躇する。
探すと、多少なりともシリアル転送ソフトが存在している。
その中から
「File Transfer まいと」 MYT.EXE Version 1.20 (for EPSON PC-x86 or NEC PC-98×1)
を使った。
他のいくつかのソフトは、ちゃんとつながらなかったり、つながっても転送速度が9600bpsしか出ない。
9600bpsだと、1秒間に1KBしか転送できない、1メガ転送するのに16分近くかかる。
“まいと”を使うと38400bpsで転送できるので、おおよそ4倍のスピードで転送できる。
それでもLANに比べると、遙かに遅い。
128MBのハードディスクを丸ごと転送すると、実に9時間弱かかる計算になる!
LANを使えば、ほんの数秒で転送できるのに。
しかし、LANを組むことの方が、このシステムでは至難の業である。
そもそもLANカードを入手するのが困難であり、尚かつドライバ類を揃えるとなると、不可能に近い。
であれば、ケーブルさえ揃えれば転送できるシリアル転送で、ひたすら頑張ってもらえばよい。
そこで、ケーブルを製作した。
無事接続できたら、先ほどの”まいと”を使い、丸ごと転送開始。
あとは寝て待つだけ。
転送した新しいCFカードを、今まで付いていたHDDと交換し、起動。
何も問題なく、それ以上に偉く起動が早くなり、俊敏なシステムになった。
このまま行けば、まだ10年くらいは9801シリーズは問題なく使えるのではないだろうか。
あとは、CFの寿命と、本体のコンデンサーの寿命を気にしていれば良い。
覚え書き
IDE仕様であれば、CF-IDE変換基盤を使って、CFを使ったSSD化が可能
その際、512MBまでが初期IDEの上限範囲内なので、それ以上はE-IDE仕様でないと使えない
9821以降ならば
[GRAPH]+[2]キーを押しながら電源を入れることで、水平走査周波数が31kHzとなる
[GRAPH]+[1]キーを押しながら電源を入れることで、水平走査周波数が24.8kHzとなる
9801シリーズは、FDISKでディスクをアクティブ化し、フォーマット後にシステムの転送さえしてあれば、
どのマシンでも起動する。Windowsのようにエラーで起動しないと言うことはない。
MS-DOSを使う際、「FD」というファイラーソフトがあると勝手がよくなる。
シリアルコネクタはD-Sub25ピンコネクタのクロス接続。
98Noteはアンフェノールハーフ14PIN。
この両者をつなぐクロスケーブルはたぶん入手できない。
アンフェノールハーフ14pinは、デジタルテレビのD端子と同一なので、秋葉原でD端子を購入すれば、それでよい。
また、DOS/Vと接続するときは、D-Sub9Pinとのクロスを使う。
参考の結線図
参考配線図のように、色分けした配線グループをストレートでつなぐかクロスでつなぐかで、ケーブルの種類が決定する。
それにしても、久しぶりのMS-DOSとNEC9801シリーズだったが、指はしっかりと覚えていた。