「炎のランナーのテーマ」

NHKラジオで、オリンピックの思い出とそれにちなんだ曲が放送されている。

「炎のランナー」が流れてきた。1986年の夏を思い出す。

長野県にある山の子学園という障害者施設で七日間にわたるボランティに参加していた。
毎朝6時になると、山の中にある施設全体に目覚ましの音楽が流れる。
当直職員の独断と偏見で曲が選ばれているらしい。

その目覚ましの曲の一つに「炎のランナーのテーマ」があった。
山深い長野。木々に囲まれ朝日が差し込む涼しい夏の朝に「炎のランナーのテーマ」のピアノが荘厳に山間に鳴り響く。

一日の始まりの朝に相応しい、静かな中に壮大でエネルギッシュな曲が流れてきて、参加者一同、朝から感動することがあった。

これが天気の悪い雨の日にはどうしても合わない。朝日が差し込み、澄んだ空気の中、山間に響き渡る「炎のランナーのテーマ」を聞きながら空を見上げて聞き惚れるという状況が必要。

山の子学園は、その後の人生を決定づける体験だった。

「炎のランナー」という映画は、見たことがあるが内容についてはあまり良く覚えていない。
ユダヤ人と宣教師のふたりのランナーの物語。
原題の「Chariots of Fire」は旧約聖書の箇所がモチーフになっているとのこと。

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2016年7月16日 書き下ろし