設備用パッケージエアコンのIoT化

Raspberry Pi Pico 2W でIoT化をしてみた。

教会の礼拝堂には日立の設備用パッケージエアコンが設置されている。

空調機器は11台が礼拝堂に設置されていて、コントロールパネルは礼拝準備室に1台だけが設置されている。

コントロールパネルはセントラルステーション適温適所mini PSC-A32MN

https://www.hitachi-gls.co.jp/products/control/series/mini.html

問題は、礼拝堂にコントロールパネルがないので、準備室の鍵を持っている牧師しかエアコンの操作ができない。

礼拝堂でなんらかの用があり、エアコンが必要な時は、必ず牧師が立ち会う必要があり、また、エアコンのOFFも牧師が立ち会う必要があるという、なんとも使い勝手の悪い状態。

パッケージエアコンなので、礼拝堂にコントロールパネルをもう一つ追加すれば解消するが、コントロールパネルの価格が8万円から14万円くらい、これに工事費用が追加されますから、なかなか役員会で承認をとるのはなにかと面倒くさい。

まずは取扱説明書を探して、仕様を調べて見た。

https://manuals.plus/ja/hitachi/psc-a32mn-touchscreen-central-controller-manual

公式サイトからは見つからなかったが、一応、説明書を見つけて読んでみると、外部出力端子一つと、外部入力端子が二つあることがわかった。

エアコン設置時に外部コネクタ用の専用ケーブルセットが付属していたらしい。

それらしい部材はすでにない状態だったので、専用ケーブルを日立に問い合わせたところ、家電量販店で発注が可能だった。

色々と検索していたら、規格品のコネクタだということが分かり、パーツとして入手してケーブルを自作することにした。

https://www.monotaro.com/p/3495/3703

JST(日本圧着端子製造)
プリント基板用コネクタ XAシリーズ ハウジング

仕様がわかり部材が揃ったら、手元のRaspberry pi でプロトタイプを作ってみた。

エアコン側は、LANケーブルをバラしたケーブルでつなぎ、フォトカプラを通してRaspberry pi のGPIOへ接続してテスト。

動作確認が出来たので、Raspberry pi Pico 2W にあらためてMicroPythonでコーディングして書き込み、テストをした。

まだこの段階では机上テストのみ。

ラズパイのGPIOから3.3Vでフォトカプラを駆動させて、対抗側を導通させているんだけども、対抗側にテスターを当ててブザーで検査しようとしても一向にブザーが鳴らず、フォトカプラが正常に動いているのかがわからなかった。

フォトカプラを使って対抗側が導通していても、テスターのブザーが鳴る程度の電圧では導通しないらしいことが分かり、抵抗値の変化でフォトカプラの動きをチェックした。

コントロールパネルに接続して実機テスト

無事に稼働して、牧師の立ち会いがなくても準備室の外からエアコンのオンオフが出来るようになった。

コントロールパネルの仕様で、すでに設定された状態でのOnとOffのみなので、温度設定とか冷房・暖房の切り換えが出来ないけど、特に不自由はないのでこれで良しとする。

外部接続端子の仕様

Raspberry pi Pico 2W でWEBサーバーを動かし、GUIでの操作とともにAPIでも操作できるように仕込んであるので、別途Raspberry pi サーバーからタイマーで自動運転させたり、ローカルネットワーク以外の場所からとか、アイデア次第でもう少し拡張を持った運用ができると思う。

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